【別表】        岡山県の経済指標
項     目 実  数 シェア
(%)
順位 年次(平成)
面  積 7,113km2 1.9 17 18年
人  口 1,955千人 1.5 21 18年
世 帯 数 750,127世帯 1.5 18 18年
県内総生産 7兆929億円 1.4 22 16年度
普通会計歳入額 7,807億円 1.6 21 17年度
普通法人数 39,526社 1.4 19 17年度
全産業事業所数 82,113事業所 1.4 22 16年
全産業従業者数 753,362人 1.4 21 16年
農業産出額 1,270億円 1.4 25 17年
林業産出額 71億円 1.7 20 17年
製造品出荷額等 7兆2,956億円 2.5 15 17年
卸売業年間販売額 3兆4,557億円 0.9 18 16年
小売業年間販売額 1兆9,960億円 1.5 21 16年
情報サービス業年間売上高 682億円 0.5 18 17年
(1〜3類所管)倉庫床面積 787千m2 1.9 14 17年度
電力使用量 12,647百万kwh 2.1 14 16年度
個人預貯金残高 9兆9,559億円 1.6 18 18年
保有自動車数 1,458千台 1.9 20 17年
携帯電話契約数 1,289,216加入 1.4 20 17年度
工業用水量 10,472千m3/日 7.2 16年
自動車貨物輸送トン数 10,449万トン 2.1 17 16年度
新設住宅着工戸数 16,547戸 1.3 20 18年

※面積は総務省「全国市町村要覧(平成18年版)」の概算数値 
※資料:国土交通省・岡山県・(財)岡山経済研究所ほか


バブルに迫る経済成長
かえってきた活力
 ここ岡山の元気度をまずはマクロ経済の指標から分析してみよう。しばらく“鈍足”であった県成長率が大きく回復している。国でいう国民生産だ。昨年末に公表された県民経済計算によれば、実質県内総生産は2005年度7兆8000億円を記録した。群馬、岐阜などとほぼ肩を並べる。前年度の数字比なんとなんと5.6%も増加した。この伸び率はバブルに瀬戸大橋開通という好材料も加わった1988年の8.2%に次ぐ。成長率で見る限り県の経済はバブル期の活力をとりもどしたようだ。対前年度比の伸びについてここ数年を追跡してみれば・・・平成16年度は0.2%、平成15年度はマイナス0.2%、平成14年度は0.3%、平成13年度マイナス0.8%、平成12年度もマイナス1.4%とよたよたしてきた。経済成長に大きく寄与したのは第二次産業で伸び率は9.9%、2けたにかぎりなく接近する。中でも輸出が好調だった自動車など輸送用は伸び率9.8%、半導体主力の電気機械も20%、一般機械も12%。この県内総生産をベースに県民一人当たりの所得を弾き出すと265万円。4年ぶりにプラスに転じた。国内総生産の伸び率は2.4%だった。岡山県の急回復はきわだっている。水島工業地帯とそれにつらなる地場企業集団の高操業がバックにある。

企業立地は絶好調、
インフラの充実を好感
 岡山の成長性、インフラの充実に企業の立地、操業も後を絶たない。その数、件数はここ3年「絶好調」。県営、市町村営の工業用地への立地は平成17年度34件、平成18年度も34件。そして本年度も34件をクリア、年度計では40件の突破が確実視される。製造、物流を中心とする活発な設備投資を追い風に県や市町村、また産業界、大学などがスクラムを組み、誘致活動してきた成果である。欲をいうならナショナルブランドの企業の立地が待たれる。ここまで2007年度の企業立地は自動車、舶用部品、太陽光電池部品の加工など製造業が圧倒的なシエアを占めている。続くは運輸、倉庫、建機や自動車部品卸。中でも総社市中原に進出する太陽光電池のシリコンウエハ加工(尼崎市)は、32億円の投資、地元で50人近くの雇用をすると関係者は説明。また真庭市に出てくる自動車部品メーカー(名古屋市)も25億円を投じ、30人を雇用する予定だ。県内の企業向け用地は、県北に新見、真庭、久米の各工業(産業)用地。中央では吉備都市産業区、岡山リサーチパーク。県南に大規模企業を待つ玉島ハーバーアイランド、浅口市工業団地(計画中)、笠岡港湾団地が控える。
 企業立地に産学官連携の県企業誘致推進協議会があり県庁の中に県と27の市町村がタイアップする県企業立地協議会もできている。東京、大阪には県企業誘致課をおいている。大企業の誘致、立地には最大70億円の立地促進補助金も用意している。これに市町村独自の支援を加えれば100億円近い補助で来て、来てとアピールする。これは全国でもトップクラスの促進制度、噂の域ながらもこうした岡山の優位性を見越してのビッグ企業の立地が秒読みとも。

ことしも勢いはとまらじ  2008年の県勢を展望しても引き続いて勢いを失わず、ビビッドそのもの。これからしばらく具体的に県内主要都市のことしの動きを追ってみる。
 県都、岡山市。09年を目標とする政令指定都市への移行を控える。2月定例県議会での意見書の議決を待ち、総務大臣に要望する。国は県や市と協議し決める手はずだが、都市機能がここまでの政令市とそん色ない、大都市経営に対応できる行財政能力があるなどのバーはクリアできそう。秋には政令市移行の閣議決定、政令の公布、正式決定の段取りとなろう。

岡山市概観
政令市の準備に追われる
 岡山市では具体的な区役所の施設や区政を運営するための組織体制など整える準備に追われる一年になる。一方、09年の春の全国都市緑化おかやまフェアを控えるため、その事業の中身が日に日に見えてこよう。差し当たって主会場になるカネボウ西大寺工場跡地(約8ヘクタール、西大寺南)ではふれあい公園と体験学習施設が10月に完成の予定である。公園は会場の半分ほどを占めて広大、その中心部につくる学習施設は4800平方メートル、560人が入れるホールもできる。緑いっぱい、水路、広場の空間はフェアが終了しても市民の憩いの場とし、残る。西大寺地区の魅力づくりに大いに役立つ。
 中心市街地にあっては再開発事業が続く。本町八番地区市街地再開発ビルは、2月の完工。15階建ての分譲マンション棟や12階のホテル棟など、壮観そのもの。近くの平和町の一番地区再開発ビル(20階)も09年の早春に工事の完了。電車通りは駅から岡山シンフォニーホールに向けてマンションがいよいよ林立する。

広域合併に対応急  大合併で市域が急膨張する岡山市。末端への配慮も幅広く進む予定。西部の消防・救急活動の核施設となる西消防署・消防防災センター(野殿西町)は昨年末に建物ができ、この春にはオープンする。5階づくり、4100平方メートルとでかい。市有の施設としては初めての耐震構造、市域の拡大に備え、高谷市長のいう安全安心の町づくりの象徴的な存在になろう。御津地区では総合保健福祉施設と位置づけられる金川病院(御津金川)の移転新設がどこまで進むか。診療所にとどめるか、病院で再開するか、財政の問題や医療診療の最近の厳しい環境とのすり合わせがあって先へ進む。住民にとってのみならず、周辺を巻き込んでの岡山課題。このてん末には市民の力量が問われよう。

倉敷市概観
JR駅前に焦点
 倉敷市も動く、動く。注目したい。玄関口であるJR倉敷駅の周りが一段とニュースの発信源になってくるだろう。三越の撤退あとのくらしきシティプラザ東ビルに地元の天満屋が移転し、入る。ことし3月の開店目標で内装を急ぐ。昨年末ぎりぎりになってこの会社への賃貸をしぶっていた地権者がビル床の売却を承諾し、この百貨店が全館を借りることで決着した。東ビルは地上6階、地下1階。売り場に使うのは、おおよそ20000平方メートル。倉敷のにぎわい創出におおいに貢献しよう。イオンの進出以降、守勢一方であった駅周辺の商店街にとってもその効果はかなり大きい。これを契機に休止状態の開発構想が再び表面してこよう。
 前述の開発と関連大の国のまちづくり交付金を活用した倉敷駅周辺地区都市再生整備事業、美観地区の電線地中化事業が年初から始まる。05年度よりスタートしており、5年の仕事、総資金に10億円強をかける。倉敷公民館以東の美観地区に沿っての1キロ区間。付随して商店街景観創造事業で本通り商店街と阿知東部商店街でも舗装改修やアーケードの撤去など化粧直ししていく。阿知3丁目東地区市街地再開発(おおよそ1.7ヘクタール)も19階の高層マンションと9階の高齢者向け住宅の建設がゴー、12年度には完成になろう。クリニックやショッピングモール、スポーツクラブなど町の活性化を担う。

立体交差事業の動向  懸案の倉敷駅付近連続立体交差事業も明日の倉敷を描くに不可欠。高架区間は山陽線1.6キロ、伯備線1キロ、水島臨港0.9キロ。踏切9つをなくし、概算の事業費は600億円になるといわれる。2001年の概要の発表から具体的に前進してはいない。この事業と連結する倉敷駅前東地区区画整理事業(3.6ヘクタール)も県の事業認可を受けているものの同じ様子できた。この駅北の周辺第二土地区画整備事業(22.5ヘクタール)は、地権者440人との話し合いを進めている。関係者によれば、用地買収を進め、本年度に工事着手、10年度の完工をめざす。倉敷チボリ公園の再生などとともに朗報が待たれる倉敷だ。

水島高操業は変わらず  児島地区は瀬戸大橋架橋20年になるので記念事業がさまざまに計画されている。倉敷国際トライアスロン大会は冠をつけての8月の開催が予定されている。高操業がまだまだ続きそうな水島コンビナート。中国やインドといったアジア諸国の高度成長にもささえられ、鉄鋼、石油、化学などの関連はフル操業。増産に向けた大規模な設備投資が次々に公表されている。また今後の国際的な競争を予測し、コンビナートの強化にもつとめて、06年度からは第三次ルネッサンス事業を開始した。三菱化学、ジャパンエナジーなどビッグが協力、原油多様化をねらいに新事業にチャレンジ中で目が離せない。

津山市概観
アルネの再生にかける
 津山市は3月、広域合併から3年になる。岡山市、倉敷市の県南都市に比較し、雇用情勢はいまひとつ厳しい。地域創造では市中心部の再開発ビル「アルネ津山」(新魚町)の再建が懸案になる。270億円をかけて、地上8階、地下1階、延べ床面積は7万平方メートル、平成の津山城ともされる。核のテナントは天満屋。これに音楽ホール、市の施設も入居のアルネを管理運営する津山街づくり会社は08年3月期の黒字転換をもくろむ。99年のオープン、悪戦苦闘の連続ながら07年春までに数次の改装決断、その効果もあって07年度上期(4月から9月)は黒字経営、売り上げは前年同期を8%強上回った。とはいうものの昨年の10月にアルネの商業施設部分よりも一回り大きいイオン津山ショッピングセンター(河辺)が開店し競合に。さらには今夏PLANT(本社福井県)が隣の鏡野町にオープンする。オーバーストアではないかともささやかれる津山地域とあってこれら巨大商業施設が手をたずさえての新しい商圏づくりが必要であろう。その成果が県北のこれからのカギを握り、岡山県で言われ続けてきた「県南に厚く、県北に薄い」の一掃に役立つ。津山はまた文化の町、津山洋学資料館の移転新築がこの春始まる。09年の11月には開館し、津山市に磨きをかけよう。